「何でお前は笑わないんだ…?」
学校で龍翔に言われた言葉をふと思い出す。
_______“あたしが人形みたい”って言った龍翔。
あのころはあたしはまだ笑えていた。
微笑みを浮かべることを苦痛だなんて思ってなかった。
その時から龍翔はあたしが龍翔に向かって笑ってないって気づいていた。
そして龍翔は力を込めていた手を緩めた。
少し、痺れてる。
「りゅ、と…?」
でも押さえている手は押さえられたまま。
龍翔はあたしをまだ睨んでいる。
薄暗いこの部屋に、輝くような金髪が浮かび上がっている。
そしてその金髪が揺れたと思うと……。
唇が、暖かくて柔らかいものに触れていた。


