「櫻井莉々香(さくらい りりか)さん明日より、無期停学処分とさせていただきます。」




淡々とあたしの目の前で喋っている校長。



そしてその横で鬼のような形相であたしを睨んでいる女の副校長。





……え?




停学?



……嘘でしょ?




校長室にわざわざ校内放送で呼ばれてやってきた結果。




停学処分を下されたあたし。




校長の言葉に酷く戸惑う。




「あ、あの…?あたし、何しましたか?」





特に問題になるようなことはしていないはず。




派手なことをした覚えがない。




「匿名で櫻井さんと見るからに年上であろう男性とホテルに入っている写真が学校宛てに送られてきました。その写真がネットに流失していることも含め、職員や保護者らの間で無期停学という処分を下すという事に決定しました。」





年上…?




ホテル…?



…心当たりがないわけではない。





でも写真って…?





ワケわかんない。




「…停学処分って、どのくらい続くんですか?」




「事が納まるまでですね。」






…いつまでよ。






一瞬は激しく戸惑ったものの、今ではもう冷静に校長の話を受け止めていた。




それは、いつかは退学ぐらいにはなるかな~なんて思ってたから。




まさか、入学した1か月後に停学なんて思っては無かったけど。