「てかさぁ、理事長ぉ?咲哉君を放送で呼び出ししてたでしょ?何の用だったの?」
そしてこの空気が嫌で、話題を変える。
「…一つは莉々ちゃんの転校生の話で…。もう一つは、聖龍(せいりゅう)の奴らが、毒牙について話があるって……」
……と、その時。
ばぁぁーんッ!!
「咲哉さん、晃さん、ちょっと聞いてくださいよぉ!!」
理事長の声を遮った大きな音とともに、複数の人が入って来た。
慌てて後ろを向いたけど、逆光で良く見えない。
「………げ。マジタイミングわりぃ…」
その人たちより先に、ある一人がずかずかと部屋に入り込んでくる。
……え?
「ちょ、莉々香!こっち」
………は?
咲哉君はあたしの方へと急いで近づき、あたしをかばうように前へ立つ。
……な、何?
その一人は咲哉君が邪魔で良く見えないけど、声で男だと分かる。
そして理事長の机をバーーンっと叩き、理事長をガン見。
「晃さん…!マジであいつらひどいんですよ!?俺のことを散々バカバカバカバカって…。俺、そんなにバカじゃないですよね!?」
「違うよぉー?遼(りょう)は馬鹿でしょぉ?」
…今度はかわいらしい声が聞こえる。
でも女の声じゃない。
でも、咲哉君が前に立っているので状況の把握が良く分からない。
……あの人たち、誰?
今、何が起こってんの?
「は?瑞希(みずき)…!やっぱお前が一番ひでーよ!!」
「えぇ?バカな遼が悪いんだよぉ?」


