「咲哉君?あたし、理事長のせいで前の学校退学になっちゃったのぉ。」
首を傾げながらにっこりと。
この学校に転校する理由は特に何も聞かれなかったから言ってなかったし。
「………は?」
咲哉君は一瞬あたしに視線を向けてから、理事長へと視線を移した。
「ちょ、晃!?お前……一体何したんだよ」
背を向けていても理事長が焦っているのが良く分かる。
一学園のトップがナンパなんかをして、しかもそれが原因で女子高校生が退学。
そりゃ焦るわ。
てかあたしってこと知らずに入学許可したの?
適当すぎでしょ。
そして咲哉君は少し怒ったような表情で。
これからどうなるのかなぁー。
あたしは呑気に咲哉君の綺麗な顔を眺めていた。
「えっと…?……莉々ちゃんとホテルに入って、俺は……なぜか部屋でぶっ倒れてた。」
「…は?」
「莉々ちゃんを酔った勢いでナンパして、そのままホテル行って。で、気づいたら部屋でぶっ倒れてた。」
あれ?
あたしの名前覚えてたんだ?
てか、酔っ払ってたのによくあたしの名前とか覚えてたね?
あたしはこいつの存在自体を無かったことにしたいんだけどな……。
「で、なんでお前はホテルなんか行ってんだよ。」
「イヤ、だってさ!?莉々ちゃんって高校生に何か見えねーだろ!?普通に可愛いから大学生かと思ってたんだって!」
「……まぁ、高校生に見えないのは分かるけど。大学生でもナンパはねーだろ。」


