嫌らしい音が静かな部屋に響く。
そして或斗の動きが止まった時、そっとキスをやめて……。
或斗に優しく微笑む。
まるで“愛おしい”というように。
「ねぇ……。或斗……あたし、大好きだよ…。もう、或斗抜きじゃ生きられないなぁ…。愛してる。」
これで、いい。
あたしが必要とするのはあなたたちじゃないって。
そんなメッセージを込めた言葉。
美奈さんにまで手を出したんだから。
あたしをあれだけ苦しめたんだから。
…このくらいの事をしても当然でしょう?
「う、そでしょ…?莉々香ちゃん…?」
そしてチビのつぶやきがそっと聞こえたと思ったら…。
「……莉々香?」
………え?
あり得ない人の、声が聞こえた。
一気に心に冷たいものが広がる。
恐る恐る扉の方に顔を向けると……、
そこには_____。


