「……大丈夫なの?」
「あぁ。ここは地下室になっていて、見つかりにくい」
……あたしの身について聞いたんじゃないんだけどな。
まぁ一番偉い人がここにいるんなら大丈夫なんでしょう。
「……なら、続きしよ?」
「もちろん、辞める気なんてない」
そしてそのまま行為をこいつと進めていった。
大きな音が鳴り響く。
叫び声も聞こえる。
そんな中で、あたしは卑猥な声を出す。
「……ッ…ァ…。ャ、ンア…。」
でも………明らかに何かを壊したような音が近くでした。
その音で、咄嗟にこいつとあたしは我に返る。
「……美奈ッ!!!!」
「……ッ。み、な……さん?」
………え?
美奈さんが……何?
上がっている息を必死で整えようとあたしとこいつは、肩で呼吸を大きく繰り返す。
こいつは壁をジーっと見ながら何かを考え始めている。
……え?
何が起こっているの?
壁越しにだけれど何かの音が聞こえる。
「……ッ!」「ごほっ!ごほっ!」「イッ!」
……悲鳴のような声と、人を殴る音だ。
……え??
…喧嘩……?
って事は、隣に美奈さんがいるなら………美奈さんが喧嘩に巻き込まれている……?
状況を理解できていないまま咄嗟に或斗に話しかけようとしたとき………「キャーッ」という甲高い悲鳴が隣から聞こえた。
今の声……美奈さん?
「あいつら……美奈にまで手ぇ出しやがった…………」
「う、そ…?美奈さん…?」
あの優しかった美奈さんに聖龍が危害を加えた…?
…嘘でしょ?
美奈さんにまで…?
……ホント、ふざけないでよ。
あたしは怒りがふつふつと湧いてきた。
そしてまた聖龍には絶望した。
そう思った時…。
バーーンッと、この部屋のドアが蹴破られた。
聖龍の_______金色の龍によって。


