「意味わかんない。」
あたしはそう言って隣に座っているこいつをグッと押し倒した。
そしてすぐさま上に乗る。
「ちょ…。何してんの……!」
目を見開き、驚いているこいつ。
本当に変なヤツ。
このまま大人しく襲われておけばいいのに。
「分かんない?押し倒して襲おうとしてるんだけど。あたしが気持ちよくしてあげるよ?」
抵抗が出来ないようにがっちりと組み敷く。
そしてこいつは諦めたように大げさにため息を吐いた。
「……はぁぁぁ。……どこうか。キミ。」
無表情になったこいつ。
無表情のあたし。
傍から見れば…さぞ変な光景だろう。
女が男を押し倒してて、2人は無表情なのだから。
「…この腕の痣を作った人とは思えないね?あれだけあたしを壊そうとしてたのに。あ…。Sだから押し倒されるより押し倒したい人だった?」
一つ、一つ…こいつの服のボタンを外していく。
それでもこいつは表情を変えない。
「…イヤ。僕、初めて押し倒されたりされたんだけど」
「へぇ?ならいい経験じゃん。このあたしに押し倒されてるんだから」
「そういう問題じゃないでしょ」
そして、こいつの引き締まった胸の筋肉が露わになった。
そこに人差し指をトンっと置き、スーッとなぞる。
そのまま首筋に持っていき、何度も往復させる。
少しだけこいつの顔が色っぽく歪む。


