龍翔は、本気だ。





目が違う。





なぜ………なぜ……?







「諷都。絶対莉々香に余計なことはするなよ?」







龍翔は俺を睨みながら警告を入れる。






俺は龍翔に逆らうほど馬鹿じゃないけど……。






龍翔の考えが理解できない。





龍翔が女なんかに本気になる…?





やめてくれよ。





「……それは分かってる。でも納得できない。なんであんな子を?雅だって…莉々香ちゃんは反対だろ?莉々香ちゃんなんて大反対だ。ありえない。」






少し、口調を荒くしながら言う。






雅なら…雅に反対してもらえれば龍翔は思いとどまるかもしれない。






「僕は…。どちらでもないですね。あの子は少し面白い。」





……は?





雅の言葉に一瞬耳を疑う。






……どちらでもない…?






雅まで、あの子を…?






何なんだ一体。






それに……雅が人に興味を持った…?






全ての事において関心の薄い…いや、無関心な雅。






唯一あることはパソコンと、聖龍や聖龍の仲間に対してだけ。






そんな雅が…?





驚きを隠せない。