「龍翔に否定なんかされたくない!!」
あたしは無意識のうちにヒステリックに叫んでしまっていた。
叫んでハッとする。
周りを見ると、みんながあたしを冷たい視線で見ている。
………あ。
「……ごめん。あたし、もう帰る……。」
あたしはそのまま部屋を走り去った。
階段も慌てて降りて、出口へと目指す。
下の階には人が大勢集まっていた。
「……え?あれって…女?」「櫻井莉々香…だ」
ここでもみんな、あたしを冷たい目で見る。
……もう、何なのよ。
「あたしが……あたしが何かした?あなたたちに何かした?何で、何で……こんなに嫌われないといけないの……。」
あたしはそっと呟く。
何人かは聞き取っているかもしれない。
あたしはそのまま人ごみを突っ切って倉庫の外へと出た。