……バレタ。
父親の事が…。
世間はあたしの存在を知らない。
もしもみんながあたしを知って「社長の娘」とでしか見なくなったら?
隠し子だって、いらない子だって、軽蔑されたら?
あたしの存在が本当に必要なくなる…。
だれもあたし自身の事なんて求めてくれない。
どうしよう…今、自分のコントロールが効かない。
あたし…あたし…。
「ちょっと!直ぐに雅呼んで!!」
チビの叫びがぼんやりと聞こえる。
これまでにあたしを苦しめた感情が…またあたしを一気に苦しめる。
……あれ?
あたし、これからどうすればいいんだろう。
上手く笑えなくなって。
男もあたしの味方じゃなくなって。
「え?莉々香ちゃん?瑞希?」
「諷都!早く雅を!そして、パソコン持ってきて!」
あれ…?
やっぱりあたし…。
「莉々香…莉々香」
震える体を両手で抱きしめる。


