諷都君は分かってるでしょ?
わざわざ言わないでよ…。
「ううん…?ちょっと、眠いだけぇ」
もう諷都君たちには笑わない。
なんだか笑顔が削られていくような感覚がする。
眠そうな表情を作って目をこする。
「あ!莉々香ちゃん…ケータイ。」
諷都君とチャライ奴の視線を感じながらも声を出したチビに顔を向ける。
そこにはあたしの携帯が。
あたしはチビへと近づき手を差し出した。
「もう…。やっとぉ?返してくれるの遅いー」
ちょっとだけ拗ねてるような態度をとり携帯をチビの手から奪った。
そして鋭い視線から逃れるように携帯を見ると…。
着信:84件
メール:988件
「……え?」
あたしは咄嗟に声を出してしまった。
少しだけ、携帯を持つ手が震える。
何でこんなに…?
いつもメールが10件ほど一日に入るだけで電話なんて鳴ったことがない。
あたしは、あまり電話はしない。
殆どメールだから、色々迷惑メールを含めば1日500件とか普通だけど…。
あまりにもおかしすぎる。
恐る恐る開くと…。


