結伊の家は学校から歩いて10分程度。 ちいさなマンションに住んでいた。 独り暮らしだってことはなんとなく聞いていた。 譲はバイトがあったので、あとから合流することになっていた。 「いいよなー、独り暮らしとか」 千樫はマンションの階段を上っている最中、 羨望の言葉をひたすらため息とともにもらしていた。 いいよなー、ほんと。 ああ俺もなー 「そんなにいいもんでもないよ、千樫。」 結伊は苦笑いしながら自宅の扉を開けた。