「いいなあ、お前たち2人は同じ大学で。」
千樫は大袈裟に嘆息しながら言った。
「そこの大学選んだのは千樫でしょうが。」
コーヒーを2杯ぶんつくって机まで持っていく。
わたしの愛用のマグカップがあるように、千樫の愛用のマグカップがわたしのうちにはある。
「入学する前はお前と付き合うまえだったからだよ。」
ふーん。
ふうっと湯気をふきはらって、一口飲む。
「まあ、譲がお前の近くにいてくれるからそれでいいんだけどさ。」
「でも譲だっていつまでもわたしの近くにいるわけにはいかないね。」
千樫は苦い顔をしてこっちを向く。
「急に寂しいこと言うなよ。どうしたんだよ。」
わたしは何故か最近千樫の目を見て話すことをさけていて、それを後ろめたかった。
「いや、実際問題そうなんだろうなあって思っただけよ。」

