「おかえり~祥子さん」

部屋に帰ってくるのが楽しくなった。


「祥子さんって動物好きでしょ?」

ある日 凜太郎が言った。


「うん!!大好き!!憧れてたんだ~
いつか犬か猫飼ってみたいなって・・・・・
凜太郎は?」


「俺も大好き!!!だけどさ………」


そう言うと少し悲しそうな顔をした。


「別れはやってくるんだよね……」


「え?」


「つい最近さ 死んじゃったんだ………」


いつも明るく無邪気な凜太郎が 暗い顔になっている。
初めて見る表情に驚いた。


「喪失感がでかくて……立ち直れなかったっていうか
今でも立ち直ってないんだよね。」


目が潤んでいるのを見て
胸が痛くなった。


だけど 凜太郎は笑顔になって

「でも 今は俺 祥子さんに飼われてるみたいだから……
俺がペットかな~」

無邪気な凜太郎に戻っていた。