「きれいになった~」

凜太郎に指示されながら 言われるがままに
働いたらいつの間にか部屋が綺麗になった。


「自分の居場所がキレイだと気持ちがいいでしょ」


「うん
わかってるんだけどね
何だか片づけようという体が動かない」


「習慣付したらきっと気持ちも変わってくるよ」


ここに越してきて こんなに居心地がよくなったのは
初めてのことで
実家にいる時だって たまに母親が発狂しながら
片づけてくれる以外は


女の部屋とは言えないところに住んでいた。



「綺麗好きなんだね」


「そ 居心地が気持ちいのがいい」


確かにそうだった。
窓から入ってくる初夏を感じる日差しすら楽しめる。


「疲れた~~~」

体を思いっきり伸ばす。


いつも寝転んでダラダラしてる休日は
凜太郎の指示によって 成果を楽しめる
ここと良い身体の疲れに変わる。


「これからは いつも部屋はキレイにしようね」


「うん」

わかってるけどね……でもきっと凜太郎が帰ったら
早々に元に戻るんだろうな・・・・・・