プリンセス×プリンス




「じゃあ、次は制作発表会だ。また自己紹介すると思います。・・・では皆さん。行きましょうか」


 制作発表会か・・・。


 緊張するなぁ。


「花林ちゃん。頑張ろうね」


 表のあすくが笑いかけてくる。



「ええ。頑張りましょう、あすくさん」



「・・・へぇ。さん、付けか。花林ちゃん」



「可笑しいかしら?あすくさん」



「別に?」


「ホント、裏表激しいわね」


「そうかな?花林ちゃんほどじゃ、ないと思うけど」


「激しすぎるわよ。調子狂っちゃいそう。さっきは平気で嘘ついているしね」



「・・・うそ?」





 気のせいかもしれないけど。



 一瞬、あすくの表情が、














凄く哀しいものになった気がする。