プリンセス×プリンス




 俺は、そんな令嬢を守る使用人役。


 ・・・彼女を、俺が?

 守る役?







 ・・・無理だろ。


 理性が吹っ飛ぶ。






 こんな可愛い子が近くにいるのに、


 吹っ飛ばない方が可笑しいって。




「・・・変ですか?やっぱり私には似合いませんよね?」


 似合いすぎているから、


 俺は困っているんだ。



「・・・行くぞ。スタッフを待たせるつもりか」


 自分の思いに気付かれないよう、


 俺は冷たく言い放った。








 ・・・彼女の手を、






 しっかりつかんで。