プリンセス×プリンス




 楽屋に着いた俺は、


 表の声と口調を使って、


 花林を呼んだ。






 しかし、当の本人は全く出てこない。


 もうすぐ時間だ。


 この俺を待たせやがって。


 度胸あるじゃねぇか。

 俺は、誰もいないことを確認して、


「・・・早く出てこいよ。俺にさ、襲われたいわけ?」


 裏の声と口調を使った。


 予想通り、アイツは出てきた。






 裾がふんわりとした、

 白い膝上まである


 ワンピースを身にまとって。