「おはようございます!」
「「「おはようございます」」」
スタッフさんの元気な声を聞いて、
私はスタジオ内に入っていく。
「おはよう、花林。昨日は大丈夫だったかしら?」
「おはようございます、マネージャー。大丈夫でしたよ」
「良かったわ。じゃあ、着替えていらっしゃい。衣装が置いてあるはずだから」
「はい!」
えっと、楽屋はどこかしら?
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あすく様
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ここ、あすくの楽屋なんだぁ…。
もう着いているのかな?
「花林ちゃん」
この良い声は…!
「あすく!」
「おはよう、花林ちゃん」
ニコッと笑う、あすく。
やっぱり笑みは、わざとらしい。
「おはよう!ねぇ、それが衣装?」
「そうだよ」
今あすくが着ているのは、
タキシードみたいなフォーマルな服。
背の高いあすくに、よく似合っている。
・・・ドキドキしちゃうのは、重症かなぁ?
「花林ちゃんも着替えておいでよ。僕、花林ちゃんの衣装も見てみたいから」
「わかりました!着替えてくるね」
嫌いだった作り笑いに負け、
私は楽屋へと急いだ。


