プリンセス×プリンス




 はぁ・・・ついていないわね。


 まだ足も顔もひりひり痛む。


 派手にやってくれたなぁ・・・あの子たち。


「ただいまー」


 誰もいない家に向かって、私は叫ぶ。


 手洗いうがいをして、私は部屋へと向かう。


 そして、真っ直ぐにベッドへとダイブした。


「・・・っ」


 目から、涙があふれる。


 








 ・・・昔から。


 素直になれない、自分が嫌いだった。


 私はこんなにも弱いのに、誰かに頼ることができなかった。


 助けてって、その一言が言えなかった。


 




 本当は私、あすくが来てくれて嬉しかった。


 それなのに。


 素直になれない私は、心にもないことを言った。


 ありがとうって、言いたかった。


 来てくれて、ありがとうって。