プリンセス×プリンス




 だから、最後までやり遂げなくちゃいけないの。


 私、本物のトップモデルになりたいもの。


 ・・・だから・・・絶えなくちゃいけないのに・・・。


 正直、凄くつらいよ。


 顔殴られたら、仕事ができない・・・!


 でも、ここで殴ったらスキャンダルの的。


 そうしたら・・・私は・・・。


「・・・花林!」


 え・・・?


 この良い声は・・・。


「あ、あすく様!?」


「てめぇら、何しているんだよ!」


 どうして、あすくが!?


 ・・・そういえば、ここからGスタジオ


 近いんだっけ・・・。


「あの~、こ、これはですねぇ・・・」


 あすくが来たことに吃驚したのか、急に甘えた声を出す


 チャラ子たち。


「花林、怪我しているじゃねぇかよ!モデルに怪我なんてさせているんじゃねぇよ!」


「あ、あすく様・・・」


 あすく・・・。


「さっさと失せろ!もう俺と花林の前に現れるんじゃねぇよ!」


「は、はい!ごめんなさい、あすく様!!」


 チャラ子たちは、目に涙を浮かべると、一目散に


 逃げて行った・・・。