プリンセス×プリンス




「やりますけど・・・何か?」


「断りなさいよ。何がモデル界のプリンセスよ。たいして可愛くもないくせに」


「そんなの、あなたたちに言われなくても、わかってます」


「じゃあ断りなさいよ。あんたとあすくは似合わないのよ」


「それぐらい、馬鹿な私でもわかってますよ。でも、上からの命令なんで。断れませんね」


「・・・あんた、前から偉そうな態度とっているわよね。そういうところがムカつくのよ」


 偉そうな態度?


 全然、中身は偉そうじゃありません!


 気を抜けば、今にも泣きそうですもん!!


 でも、泣いたらおしまいです。


 耐えろ!花林ちゃん!


 君なら出来るぞ!


「断れない?・・・ふーん」


 ふーんって、何ですか?


「じゃあ、こうするしかないわね。・・・みんな」


 にやっと不敵に微笑んだかと思うと。


 周りにいた人たちが、一斉に私を叩き始めた。


 中には、足でける人もいる。


「・・・っ!」


「断るって言うなら、帰してあげるわよ?」


 断りたいよ、私だって。


 あんな人と、一緒にいたくない。


 でも、これは皆が私にくれたものなの。