プリンセス×プリンス




☆花林side☆



 一体何なのよ、あの男は。


 私の正体知っているなんて。


 どうやって知ったのかしらね。


 そういえば、ちーちゃんも私の正体に


 気が付いた1人よね。

 どうして気が付いたのかしら。


「花鈴!」


 なんてわざとらしいほどグッドタイミング!


「ちーちゃん!丁度良かった!」


「んー?何―?」


「どうして私の正体に気が付いたの?私、ちーちゃんに花林の正体って言っていないわよね?」


「なんだー。そんなこと?・・・ははーん。さては花林、あの東堂朝太に正体を見破られたわね?」


 な、なんで知っているの!?


「花林のことならわかるわよ。もう2年も一緒にいるんだから」


 たった2年じゃない?と思うのは私だけですか?


「花鈴はわかりやすいもの。放課後遊びに行ったのだって、ほんの数回しかないじゃない?その上こんな地味な格好しているんですもの。花林であることを隠しているって言えば、つじつまが合うじゃない?」


 意外に鋭いぞ!我が親友は。


 馬鹿なのは私だけなのかな~?


「そうでもないわよ?あの津川彩も馬鹿みたいよ。花鈴のことは大嫌いなのに、花林のことは大好きみたいだもの」


「え?彩さんって、花林のこと好きなの?」