プリンセス×プリンス






「花鈴。【好きだよ】歌ってみてよ」



「たまには聞こうぜ」




 ちーちゃん、朝太が屋上で私に頼んでくる。




「そうだね。良いよ、歌ってあげる。
でも、久しぶりだから、緊張するなぁ」





 私は蒼い空を見つめ、歌いだした。






「うわぁ・・・。下手くそぉ」




「へ?」




「花鈴!俺が折角貴重な時間をさいてまで教えてやったのに、
何でもう下手くそになっているんだよ!
どんだけ忘れっぽいんだよ!

お前の頭の中に、脳みそは入っているのか!
入っていたにしても、どんだけ使われていねぇんだよ!」




「東堂くん。花鈴にいくら言っても無駄だよ。
花鈴の脳みそは使われていないから。
ただのお飾りだもん」




 あ~~~!ひどい!!




 普通そこまで言うか!?