プリンセス×プリンス






「聞いていたか?俺の歌って・・・・花鈴!?」




「へ?」




「何で泣いているんだよ・・・」




 私・・・泣いてた?




 頬に触れると、確かに濡れている。




「ごめっ・・・。朝太の歌声が切なすぎて・・・」




「俺の歌声が?切ない?」



「うん・・・。切ないって言うか・・・悲痛で。
見ていられない・・・」




「・・・俺、いつも通りに歌っただけなんだけどな」




 首をかしげる朝太。



 やっぱりこの人、天然かも。