それだけで愛しているなんて、我が親友ながら単純だなぁ。




「おい新田。何軽々しく愛しているなんて言ってんだよ。
愛しているって、花鈴じゃなくて、彼氏に言えよ」




「えー?千海は男嫌いだもーん。彼氏なんていませんし、作る気もないから、今後一切出来ませーん」


「ちーちゃん、それはわかんないよ?
私だって男嫌いだったんだけど、朝太と付き合っているよ?」




 何があるかわからない、それが恋だと思う。





「花鈴、そろそろ時間だ。行くぞ」




「もうそんな時間?じゃあちーちゃん、私もう行かなくちゃ。
また明日ね!」



「ほーい。お幸せにー」




 ぶんぶん両手振って見送ってくれるちーちゃん。




「今度おごれよー!」




 もう。ちゃっかりしているんだから。