「俺は花鈴を守るって決めたんだ。
守るためには全てをさらけ出す必要があるんだ。
さらけださねぇと、また花鈴が傷つく。
傷つくのは見たくねぇんだ。
メディアの怖さは十分承知している。
一言でも発言を間違えれば、全てが水の泡だ。
慎重に進めていく。
勝手に話を進めて悪かったとは思っている。
だが俺はこのまま引き下がれねぇんだ。
反対するファンもいると思うが、賛成してくれるファンも絶対いるはずだ。
俺はファンを信じる」
俺はじっと、そいつの目を見る。
迷いがないことを、証明してやるんだ。
「・・・まったく。昔からホント勝手なんだから。
なにがあったって助けないからね」
「助けてくれなくて良い。俺は俺の力で失うかもしれねぇ信頼を取り戻して見せるからな」
「・・・変わったわね。晴太も言っていたわよ。朝太が変わったってね」
「確かに俺は変わったよ。変われたんだ、花鈴のお蔭でな」
本当、花鈴のお蔭でな。
過去から抜け出せたのも、花鈴のお蔭だ。
・・・あぁ。多分俺は。
あの日、初めて出会った日から、
花鈴のことが好きだったのかもな。


