少し赤くなった君太くんは、あっさりと病室を出て行った。 「あは。照れてるや。可愛い弟さんだね」 「あいつは人に頼ることを知らねぇんだ。昔からだれにも頼らず人並み以上に物事をこなしてきたからな」 「そうなんだ・・・」 「・・・花鈴。俺さ、決めたんだ」 「何を?」 真っ直ぐに朝太が私を見つめるから、大事な話なんだなって思って、背筋を伸ばした。 「俺さ、マスコミに言うんだ。・・・花林と付き合っているってな」 「へ!?」 何でいきなり?