プリンセス×プリンス





「君太くん。ノックぐらいしようよ」



「あ?てめぇ、かりんとうのくせに俺に命令するのか?」




 年下のくせに、何この上から目線は。




「あぁ、兄貴もいたのか」




 あれ?お兄様じゃないんだぁ。



「いるよ。言っただろ、俺の彼女だって」




「・・・確かにそうみたいだな。かりんとうのくせに、俺の兄貴を奪いやがって」




「あれー?君太くん、もしかしてヤキモチですかー?」




「うるせぇ。かりんとうのくせに、俺をからかうな。お前に俺をからかう権利はねぇはずだ」




「はいはい。ヤキモチって認めるのね」




「認めるか、馬鹿。・・・ったく。入院したって聞いて、来てやったって言うのによ。
元気そうじゃねぇかよ。心配して損したぜ」




「あれ?君太くん、心配してくれたの?・・・意外」




「あ?・・・ともかく俺は帰るな。じゃあな。兄貴も」