プリンセス×プリンス





「花鈴!」




 ガラッと勢いよく病室の扉が開いた。






 ああ、ちなみにここは病室なの。




 異常がないか調べるために。




「あ、お姉ちゃん?」




 入ってきたのは、我が姉・美鈴。




「大丈夫なの?お母さんから話聞いて、撮影放って日本に帰ったのよ?」




 そうなの?




 お姉ちゃん、優しいなぁ。




「大丈夫だよ」



「そう。なら良いわ。じゃあ千円ちょうだい。折角帰ったから、友達とお茶に出も行くから」




 前言撤回。




 何が優しいお姉ちゃんだよ。



 ただのお金に目がない欲張りばあさんじゃない。