「俺さ、あの時丁度縁切ったとこでさ。
君太も影響されたみたいなんだ。
何故か俺以上に狂ったんだ。まぁ、俺も狂っていたんだけどさ」
ははっと笑う朝太。
笑うところじゃないと思うんだけど・・・。
「俺、ずっとその子のこと忘れられなかったんだ。
俺と君太が、その子の将来決めてさ。
やりたいこともあったはずなのに。
花鈴はさ、モデルになってよかったと思うか?」
「うん。だって私、朝太と君太が変わってくれてよかったよ。
私の男嫌いの原因は、この世の男は皆あんな感じなのかなって思ったの。
本当にあの時の2人の瞳と行動は怖かったんだよ。
でも今の2人は怖くないもの。
変わってくれて嬉しいよ。
私、モデルになれて良かった。可愛い服も沢山着れるしね」
「・・・ありがとう。花鈴は俺らを変えたんだ。
俺は朝美に言われてモデルになって、君太はクラスメイトに勝手に写真を事務所に送られてからアイドルとして活躍し始めたんだ。
あの頃の俺らだったら、こんな生活なかったよ。
花鈴に会えて良かった」
面と向かって言われると、恥ずかしいなぁ。
「・・・聞いてくれるか?俺と母親の話。俺が女嫌いになった話を」
「うん。聞くよ」


