プリンセス×プリンス






 それから数日後、私はオーディションに合格して、花林としてデビューした。




 濁った瞳を持つ、あの兄弟に会うために。






 そうして私は、『スペシャル』と専属契約して、モデル界のプリンセスと言われるまでに成長した。





 全ては彼らに会うために。













☆☆☆☆





 話し終わった私は、ふとあることに気が付いた。





「縁を切った兄弟?」




 どこかで聞いた話だわ。





「・・・ははっ」