プリンセス×プリンス





 私はようやく、重い瞼を上げた。





 ぼやけた視界に映るのは、天使のように整った顔。




 切なそうな視線。




 今にも泣きそうなほど潤んだ瞳。







「・・・あす・・・た・・・?」






「花鈴?花鈴か!?大丈夫か!?」





「どうして・・・?」





「どこか怪我してねぇか?痛くねぇか?」





「大丈夫だけど・・・どうして・・・」





「無事で良かった・・・!!」