暫く話した2人は、気まずそうに俺を見た。
「今から『CHANGE』が雑誌の取材を受けるみたいなんだ。
俺がいないと始められないから、早く戻ってこいって。
だからお兄様、俺かりんとう探せないや」
「あたしも。今から『ギャラクシー』の撮影打ち合わせだって。
朝太、あたしも君太もいなくなるけど、1人で探せるかしら?」
「俺1人で大丈夫だ。2人は仕事がんばれよ」
「ありがとうお兄様!」
「何かあったら電話しなさいね」
「おう!」
2人を見送った俺は、楽屋を出てエレベーターで最上階へ向かった。
片っ端から探すしかねぇ。
効率は悪いけど、これが最善の方法だ。
待っていろよ、花鈴。
俺が必ず見つけ出すから。


