プリンセス×プリンス





☆朝太side☆




『何の用だ。こっちは忙しいんだ』




「久しぶりに話したって言うのに、その反応か。相変わらずだな」




『お前もな。縁を切られたくせに』




「確かに俺は縁を切られた。だがな、あの人が決まりを守ろうとしなければ、俺が今のあんたと同じ立場だったんだ。今でもあんたより俺の方が成績はいいはずだ」




『・・・まぁ、確かにそうだな。
お前はこの間の全国大学生テストで10位以内だろ?
俺は20位だったからな。
お蔭で母さんに責められたよ。
お前より下の順位じゃ駄目だろうってな。・・・お前は俺を怒らせるのが上手いな』




「俺と君太は親父に似て頭が良いんだよ。あんたと姉さん、朝美はあの人似だから、努力しろよ?」




『嫌味な奴だ。・・・ところで何の用だ。さっきも言ったが俺は忙しいんだ』




「車回してくれねぇか?」




『車だと?何に使うんだ』




「今すぐ遥華テレビに行く必要があるんだ。一刻を争う事態なんだ」