プリンセス×プリンス






 馬鹿すぎて溜息出るわ。



「教えろよ、花林の居場所をなぁ!」




「テレビ局の中よ。場所は教えないわ。探してみなさいよ、好きならね」




「・・・津川」




「何よ。これ以上は教えないわよ?」




「俺は確かに東堂と縁を切られた身だ。お前を退学にするなんてことは出来ねぇよ」



「そんなの知っているわ」



「ただな。・・・これは立派な犯罪だ。警察に連絡しておく」




「えっ!?」



「罪にならないとでも思っていたか?残念だったな。俺を怒らせ、呆れさせた罰だ」




「でも!あすくくんは東堂と関係ないんでしょ?なら警察にあたしたちを突き出すことは出来ないはずよ!」




「馬鹿か、てめぇは。金持ちでも一般人でも警察は動くんだよ。
・・・んなことも知らねぇのか。ほんと、お前は俺を呆れさせる天才だな」





 1つ溜息をついた俺は、屋上を出た。