プリンセス×プリンス





「退学ぅ?どうしてあたしが退学なのよぉ」




「俺は東堂朝太だ。東堂グループの次男にあたる」




「え・・・東堂くん?あの地味な東堂朝太くん?」




「ああ」




「東堂グループの次男、かぁ・・・」






 津川が呟くと、周りで固まっていた女たちが焦りだした。




「もう教えましょうよぉ、彩さぁん」




「そぉですよぉ。東堂って言ったらぁ、あの巨大グループですよぉ?」




「勝てるグループは1つもないっていう、絶対王者の東堂グループですよぉ?」





「・・・そうね。確かに敵にまわすと危ないわね」





 待てよ。




 何でこの女は、こんなにも冷静なんだ?