プリンセス×プリンス





 昔、俺が中学1年生の頃。


 俺と君太が学校へは行かずに繁華街を歩いていた。




『やっと見つけたわ!朝太に君太!』



『朝美!?』



『朝美お姉様!?』




『何しているのよ、こんな所で。学校はどうしたの?』



『そう言う朝美こそ学校はどうした』



『あたしは天才生徒会長よ?今日学校に行っていない弟2人を探してくるって言ったら、校長ったらアッサリオッケーしてくれたの。
あの校長、あたしみたいに可愛くて美人で、成績優秀な令嬢が大好きだから。

あたし、罪な女で困るわねー』



 あの頃から朝美はナルシストだったな。



『って、あたしのことはどーでもいいのよ!
ほら、美人で可愛くて天才な自慢のお姉様が来たのよ?
学校行きなさい、2人とも』



『勝手に話したのは朝美だろ?
まぁ、俺は学校行かねぇよ。
この容姿を利用してとことん復讐してやる。
行くぞ、君太』



『ハーイ!同感です、お兄様』



 行こうとした俺と君太を朝美は止めた。