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「では今日は、ラストのシーンを撮影します。
織子と琉太のキスシーンも撮りたいと思います。
ですが、本当にキスするわけではありません。
あくまでも、ふりをしてもらいます。
花林ちゃん、あすくくん、よろしいですか?」
「はい!花林ちゃんは?」
「私もわかりました」
朝太じゃない・・・あすくだ。
私と出会ったころの朝太だ。
作り笑いが見え見えの。
「では、撮影スタート!」
『織子お嬢様!やっと見つけました!
さぁ、大輝様のもとへ行きましょう』
『嫌よ!私、琉太と一緒になりたいわ!』
『わがままを言わないでください、織子お嬢様。
わたくしはただの使用人。織子お嬢様と一緒になることは
叶わないのです』


