プリンセス×プリンス




「・・・――――花鈴!?」



 えっ・・・?



 この待ち焦がれた優しい声はっ・・・。



「あ・・・すた・・・」



「あ、朝太お兄様!?」



 いきなり登場した朝太に吃驚したのか、



 君太くんは私の胸ぐらをつかむ、その手を離した。



 当然、力を抜いてしまっていた私は、床にしりもちをついた。




「いったぁ~・・・」



「お・・・わりぃ、かりんとう」



 悪びれている感じが、全くしないんですけど?



「・・・君太?」



 ニコッと笑う、朝太。



 その笑顔、怖いです。



 さっきまで怒鳴っていた君太くんの表情も、どんどん青ざめていく。



「あ、朝太お兄様・・・」