プリンセス×プリンス





「どうして・・・」



「気が付いたら泣いていたんだよ。吃驚したぜ」



 私が1番吃驚しています。



「さっさと顔洗え。スタッフが心配するから」



「わかった。洗面所、借りるね」




 冷たい水で、顔を洗う。



 どうして私、泣いていたの・・・?



「ありがとう、助かったよ」



「目薬あるか?そのまま行けばわかるぞ?」



「ないや・・・」



「しょうがねぇな、貸してやるよ」



「ありがとう。君太くんって、意外に優しいんだね」



「あ?俺はいつでも優しいぞ?」



「嘘ばっかり。いつも私のことかりんとうって馬鹿にしているじゃない」



「・・・人に優しくすることに慣れていねぇだけだ」



「そうなんだ」