ガクンッと、足の力が抜ける。



 このままいけば、廊下に顔面強打か。



 ・・・痛いだろうな。



 ・・・・・・・そんなことよりも、私モデルなのに。



 怪我したらまずそう・・・。







 なんて考えていると。




「ナイスキャッチ、だな。花鈴」



「あ、あすく・・・?」




 何でここに?



「さっきの花鈴のこと、俺こっそり聞いていたんだぜ?いいこと言うじゃねぇか」



 ・・・聞かれていたの!?



 いやぁ!恥ずかしい!!



「暴れるなって。今から楽屋連れて行くから」



 呆れたようなあすくの声が、優しい。



 私はそのまま、意識を手放した。