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辰哉「――……あれ、海里は?」


決戦を終え、清々しい気持ちで学校へと帰ってきた俺たち。


しかし、さっきまで一緒にいたはずの海里の姿が見当たらない。


優雅「また勝手に……」


光希「海里も変わらないね」


半分呆れる優雅と笑いながら足の手当てを受ける光希。


孝「…………」


翔太「……ま、今回ばっかりは仕方ないんじゃね」


翔太は黙ったまま体育館の出入り口を見つめる孝を見て、ため息をつきながら呟いた。


そうだ……


今、俺たちは3年間の夢であった優太さんの無念を晴らし、約束を果たした。


ということは、止まっていた時間、禁断とされてきた扉が開かれるということである。


夢を叶えるという約束の先にある、もうひとつの約束。


それを果たさなければ、俺たちの青春は終わらない。