――ピピィーッ。
準々決勝の試合終了のホイッスルが鳴り響く。
ここまでなんの問題もなく勝ち進み、この試合も圧勝した俺たち。
でも、何が違う……。
俺たち5人は表情を曇らせたままベンチに戻った。
綾乃「お疲れ様」
有咲「みんな、大丈夫…?」
そんな俺たちの異変に、マネージャーたちも気がついていたようで……。
3人とも表情を曇らせていた。
順調に夢へと近づいているはずなのに、心のどこかにあるこの違和感。
それが何なのかわからない。
でも、この違和感をなくさなければ勝てないということは、なんとなくわかる。
しかしどうすることもできず、表情は険しくなるばかりだった。