?「―――……海里?」


名前を呼ばれてハッと我に返ると、そこにはあたしの顔を覗き込む、整った優雅の顔があった。


いつの間にか、コートを駆け回っていた5人は、ステージのところに戻ってきている。


海里「何でもない……」


あたしはマネージャーたちに聞こえないように呟いた。


優雅「……そ、ならいいけど」


あたしが一度言うと、優雅はすぐに引き下がった。


今のこいつらに、こんなこと、口が裂けても言えるわけがない。


あたしだって、バスケが嫌いなわけじゃない。


ただ……―――。