ここも地味に寒い。


ストーブをつけて部屋を
温める。


「はぁー、寒かったー」


「もう、冬なんだなっ」


「早いねー、時間すぎるの」


確かにな・・・


もう来年の今頃は進路も決まって
きている状態。


もしかしたら、俺ら別々の道に
進むかもしれないから。


・・・すげぇ悲しい


卒業式とか、絶対泣くわ、俺。

凛花とは離れたくない・・・
でも、離れなくてはならない時が


来るかもしれない・・・


「蓮ー、食べよ?」


あっ、そーだった!

まだ、お弁当に手をつけて
いなかった。

「「いただきまーす」」


俺はパクパクと口に食べ物を
入れていく。


「蓮、さっきすごく悲しそうな顔
してたけど・・・

何かあった?・・・」



「ん?・・・来年の今頃・・・
俺らはそろそろ進路決まって
来てるじゃん?」


頷きながら凛花が真剣に話を
聞いてくれる。


「もし、俺らが別々の道に進んだら
どうなんのかなぁーって・・・

離れるのはすげぇー寂しい」

「蓮ー」


俺に抱きついた凛花。


「あたしたちは離れても一緒でしょ?

蓮のことが好きな気持ちは
変わらないから安心して?」


優しく俺の背中をトントン叩く
凛花。

その手はすげぇ小さい。


「っていうか・・・」と凛花が
付け足して聞いてきた。


「何でそんなこと急に思ったの?」


「凛花の言葉。『早いねー、時間
経つの』から思った」


「そっか・・・」