数日後。

まりかが、いつも降りる駅に着くと、

(え…

…え!?


まじ……?)

次々に女子達に囲まれてしまった。

(この制服O高校…遥歩んトコの…)

ちょうど、目の前の病院にいた沙夜香が、ロビーからその様子を目にする。


『人のオトコ、横取りしてんじゃねーよ』
その中で一番の美人が口を開く。

『アタシは特別だったのに!』
と、続けた。

それを皮切りに、他の女子達も口々に話しだす。

『てか、遥歩は独占出来ないから!
みんなソレ承知で側にいんだし…』
『そ!暗黙のルールだから!
勝手なことされると困るんだよねー』

『まぁ、コイツすぐ飽きられるって!』
キャハハと小馬鹿して笑う。

『だよねー!
最終的に、遥歩は沙夜香んトコに戻るから!
いつもそーだし…』

『だから、沙夜香に目ぇつけられたら、遥歩に嫌われるよ?』
と、クスクス笑う。