まりかは悠樹に送ってもらいながら、
途中、なんども手の匂いを嗅いで、

『あ〜いい匂い…幸せ』
と、呟く。

そんな まりかを見て、悠樹も幸せな気持ちになった。



家に帰り着いて、ふと遥歩の事を思い出すまりか。

(あいつ…
私のこと好きとかゆーわりに、ホワイトデーに音沙汰ナシなんだ?

まぁ、チョコあげてないけどさ…)

ピンポーン

玄関のチャイムが鳴る。

(まさか!噂をすれば…遥歩!?)

『お届けものでーす』


届いたものは…
ハート形にピンクで統一されたブーケアレンジメントだった。


送り主は…遥歩。

(わ!わ!なにコレ!!
ちょお可愛いんだけど!!

やっば!めちゃ嬉しい!!

花束なんて、初めてもらったけど、
こんなトキメくもんなんだ!?)

まりかはすぐに、お礼の電話をした。