遥歩の誕生日からほどなくして、
ホワイトデーの日が訪れた。

『まりか、今から悠樹くんと会うんでしょ?』
部活の片付けをしながら、希子が話しかけてきた。

『うん、お返しくれるんだって♪
希子は今からデートでしょ!?』

『うんっ!なに買ってもらおっかな!

そーいえば、遥歩くんからは?』

『さぁ、あれ以来連絡ないし…

ま、いっけど…』



まりかは、いつも降りる駅で悠樹を待っていた。

『おつかれ!まりか!
待った?』

『ちょっとね』

『ゴメン!
マック入ろーぜ!おごるよ』

『まじ!?ラッキ!
お腹空いてたんだ!』


ひととおり食べてから、悠樹はホワイトデーのプレゼントを渡した。

『え…プロヴァンス?』

人気の化粧品メーカー"プロヴァンス"の
ロゴが入った紙袋をみて驚く まりか。