『ヤバい…キスしてい?』
愛しさが込み上げる遥歩。

『それはムリ!』


(でも…
遥歩って、ぜんぜん俺様なんかじゃないし…
てか、こんな不器用で可愛いかったんだ!)


それから、昔話に盛り上がりながらコーヒーゼリーを食べた。



『今日はありがとな、まりか』
『うん!またね、遥歩』

遥歩は、そっと髪にキスをした。

『ちょっ…遥歩!』
『じゃあ、おやすみ』

イタズラな笑顔でそう言って、帰って行った。

『もぉ!』


(それにしても…
私の8年間のトラウマは何だったんだ…

男子も下品でガキなだけじゃなく、不器用で可愛いかったりするんだなぁ…

これからは、今までの先入観は捨てて、ちゃんと男子を見なきゃ!)